
AVの形態として出演女優が主役の1人だけの作品を単体作品、女優が複数出演している作品を企画作品と呼びます。
それぞれの作品への出演形態、メーカーとの専属契約によってAV女優は次の3つの種類に分けられます。
- 単体女優
- 企画単体女優(キカタン)
- 企画女優
AVの世界をより深く理解するためにこの違いを見てみましょう。
単体女優
単体女優とは?
単体作品に出演しているAV女優のうち、特定のメーカーと専属契約を交わしているAV女優のことを単体女優と呼びます。別名として専属女優と呼ばれる場合もあります。単体女優は女優名の表記なしで出演することはありません。
世間一般にセクシー女優として認識されているAV女優のほとんどが単体女優です。そのAV女優自身の知名度や人気だけでも十分に売り上げを見込むことができるため、AV女優の中でも特にアイドル的要素が強く、トップスターになり得る存在です。

単体作品のリリースは原則として月に1本、契約は本数単位で交わされることが多く、その女優の実力、人気によって12本契約、6本契約、3本契約など契約の本数が異なります。
メーカーとしては当然、売り上げが継続して見込める人気があるトップAV女優とは長期契約を交わそうとします。一方、新人で今後の人気や売り上げが未知数の場合、少なめの本数で契約をしてデビュー作の売り上げで様子をみようとする傾向があります。しかしながら契約の更新はメーカー側、女優側にいずれにとっても自由ですので、元芸能人やメーカーが「この子は絶対に売れる」と判断した場合はデビュー時からメーカーが長期契約を提示する場合もあります。
単体女優のギャラは?
ギャラは1本あたり100万円が普通であり、実力のあるAV女優になれば200〜250万円、元芸能人やトップスターであればそれ以上のギャラを得ることができます。
ただし、この点についてもあくまでも契約しだいであり、新人AV女優の場合はメーカーの期待度によって提示されますし、契約更新の際にはそのAV女優の実力によって提示額は左右されます。
また特定のメーカーと専属契約を交わしているため、契約期間中は他のメーカーの作品に出演することはできません。仮に1本あたりの出演料が100万円、年に10本出演の契約とした場合、AV出演によって得られる年収は1,000万円となります。
100万円 × 年10本 = 年収1,000万円+AV出演料以外の副収入
人気のあるAV女優になるとAV出演料の他にイベントやテレビの出演料、写真集・グッズの売り上げによる収入などが見込まれます。また最近ではYouTuberとして配信するAV女優も多くなっていますが、AV女優によるYouTubeはなかなか広告がつきにくいため、副収入のためというよりも自身の人気を上げる、維持するという目的のためにYouTubeをやっているケースがほとんどと思われます。
単体女優のメリットは?
人気があれば安定した高収入を得られるのが単体女優の最大のメリットです。
ごく一握りではありますが、一般の認知度が高まり、テレビ出演などタレント活動の道へ進むケースもあります。

単体女優のデメリットは?
契約の更新、更新時の出演料の交渉は人気が全てです。人気が維持できなければ単体女優で居続けることはできません。また契約期間中は他のメーカーの作品に出演することはできませんので出演本数を増やして収入をアップすることはできません。つまり単体女優として生き残るのは人気を維持できるか否かが全てという厳しい世界でもあります。
もう1つのデメリットとしては週刊誌などの媒体への露出をセーブしたとしても単体女優はほぼ100%に近い確率で身バレします。SNSが発達した現代ではトップ女優ではない中堅女優でも身バレ、親バレを防ぐのはほぼ不可能といってもよいでしょう。

単体女優のその後は・・・
- デビュー時のメーカーの専属女優として引退まで活動するパターン
- 契約更新時に他メーカーの専属女優として移籍するパターン
- メーカーとの専属契約に縛られるのを嫌って、自ら契約更新せずに企画単体女優に転向するパターン
- 人気が落ちてきて専属契約を継続できず、やむなく企画単体女優になる、もしくはそのまま引退するパターン

単体女優の作品を探すには
S1 NO.1 STYLEやFALENO、マドンナは基本的に出演女優はすべてメーカー専属、つまり単体女優です。他の総合AVメーカーの場合は専属女優のためのレーベルが存在します。例えば、SODクリエイトではSODstarレーベル、ムーディーズではMOODYZ DIVAレーベル、アイデアポケットではティッシュレーベルが専属女優のレーベルとなります。SODクリエイトの青春時代レーベルは専属契約ではあるのですが、女子校生作品専門というレーベルの特徴から専属契約本数がそれほど多くなく、青春時代レーベルから3〜4作品に出演したのちにそのまま消えていくか企画単体女優に移行するパターンがほとんどです。
企画単体女優(キカタン)
企画単体女優とは?
特定のメーカーとは専属契約を結ばずに単体作品に出演する女優のことです。略して「キカタン」と呼ばれます。契約は1本単位で自由に各メーカーと結ぶことができます。専属契約なしに売り上げを伸ばす実力と人気のある女優でないと生き残ることはできません。

企画単体女優は単体での出演でも複数女優での出演でも原則的には女優名を出して出演しますが、作品の意図(素人モノ)やメーカーの意向(Hunterなど)によっては女優名を出さずに出演することもあります。
企画単体女優は女優名を出さずに出演するケースがあるため、お気に入りの企画単体女優の出演作品をFANZAやMGS動画、H-NEXTなどで正確に検索することが難しくなります(女優名で検索してもヒットしない作品が多数ある)。そのような場合は当ブログのようなAV情報総合サイトをご活用ください😀
企画単体女優のギャラは?
企画単体での出演は30〜80万円の日当で支払われるケースが多いです。特定メーカーと専属契約を交わしているわけではないため、オファーがある限り何本でも出演できるため、数で稼げるメリットがあり、人気の高い企画単体女優だと絶頂期には月25本ほど出演する場合もあり、年収は単体女優よりも稼げるケースが少なくありません。
ただし単体作品をリリースしているAVメーカーにも限りがあるため、月の仕事をすべて単体作品でとってくることは難しく、空いたスケジュールで企画作品(複数出演)に出演しているケースも多いですが、複数のAV女優が出演している中でもジャケット写真を担当したりのメインの扱いであればギャラは当然高くなります。そのあたりのバランスを取りつつ出演のオファーをとってくるマネージャーの営業力も企画単体女優の活躍には必須です。
企画単体女優になるパターン
- 単体女優としてデビューしたがメーカーとの専属契約に縛られるのを嫌って、自ら契約更新せずに企画単体女優に転向するパターン
- 単体女優として売れる逸材なのにもかかわらず、メーカーとの専属契約に縛られるのを嫌って企画単体女優としてデビューするパターン
- スカウトや応募からデビューすることになったが、単体女優としての専属契約がとれず企画単体女優として売り込むパターン
- 単体女優としてデビューしたが、人気が落ちてきて専属契約を継続できず、やむなく企画単体女優になるパターン
- 企画女優として活動していくうちに人気が出て企画単体女優になるパターン

企画単体女優のメリットは?
女優としての成長の面では特定のメーカーのカラーに捉われず、いろいろなメーカーの作品に出演することで幅を広げていくことができます。また収入の面では特定のメーカーとの専属契約に縛られずに出演本数で稼ぐことができるのが最大のメリット。仮に日当40万円で月に25日撮影した場合は月収1,000万円になります。
日当40万円 × 月25本 = 月収1,000万円
売れている企画単体女優は単体女優を上回る収入を得ることが可能です。
しかしながら、月25本の出演は体力的にも厳しく、また高いギャラの仕事を多数オファーされるには相当な人気と実力がないと難しいことも事実で、企画単体女優としての成功もまた厳しい道ではあります。
企画単体女優のデメリットは?
オファーされる仕事の本数もギャラもすべて人気しだいで決まるという不安定さが最大のデメリット。企画単体女優として2年以上人気を保つことができるAV女優はほんの一握りです。
また人気が出て稼げる企画単体女優になれば身バレ、親バレはほぼ必須で、中堅の企画単体女優でも身バレ可能性は高いといえるでしょう。
企画単体女優のその後は・・・
企画単体女優として一定の人気が出た場合、急速に出演本数を伸ばし、月に20本〜25本出演するといういわゆる"全盛期"を迎えます。この全盛期を長く継続することができる女優はほんの一握りで、多くの場合、徐々にオファーが減ってくる、オファーの質が落ちてくる、体力的な限界を迎えるのいずれかでペースダウンしていき、徐々に出演本数が落ちて引退を迎えます。
その一方でオファーの減少に対応するためにアナル、SM、スカトロなど出演NGを減らすことでオファーを増やし、その方面で成功するパターンもあります。
また企画単体女優のなかでも実力と人気の高いトップAV女優は企画AVを中心にリリースするメーカー専属の単体女優に移行するケースもあります。ただし元々が専属契約による出演本数の制限を嫌うAV女優が多いため、異例ではありますが2社とのW専属となるパターンもあります。松本いちかや美谷朱音(美谷朱里)の本中・ダスッ!W専属、楪カレンのOPPAI・プレミアムW専属など、本当にトップクラスの女優でないと難しく、2つのメーカー同士が資本提携関係にあったり、業務提携関係にないと実現できません。
その一方でデビュー当初から企画単体女優として5年間人気を保って走り続け1,000本以上の作品に出演した渚みつきのようなモンスター級企画単体女優も存在します。

企画女優
企画女優とは?
作品に女優名を出さず、その他大勢として色々な作品に出演するAV女優のことを企画女優といいます。なかには挿入行為を伴わないフェラチオだけ、手コキだけ、オナニーだけの出演をする企画女優や、全く性的な行為を行わず主演女優の姉役などの演技のみでAVに出演している企画女優も存在します。

企画女優のギャラは?
本番行為を行なって5万〜15万円、フェラチオだけ手コキだけの場合は1〜3万円の場合もあります。ギャラは日当で支払われるため、学業に専念したい学生、おこづかいが欲しい人妻、収入の少ないOLの副業として利用されているケースもあります。
一説にはAV女優の9割が企画女優と言われており、年間にリリースされるAV作品が1万本程度であることから企画女優全員に多くの仕事が回ることは考えにくく、企画女優だけで生計をたてるのは困難と考えてよいでしょう。
企画女優のメリットは?
副業として考えた場合、非常に割のよいバイトとして魅力的ではあります。しかしながら2022年6月に施行されたAV新法(AV出演被害防止・救済法)の影響で企画作品が減少傾向にあることから、稼げない企画女優が増えていくことが考えられます。
また身バレのリスクは単体女優、企画単体女優と比較してかなり低い点も副業としての出演を考えている女性にとってはメリットといえるかもしれません。
企画女優のデメリットは?
ギャラの低さ、作品数の減少から稼げないのが最大のデメリット。
また企画女優といえども出演時にはその都度、契約を交わさなければならず、出演契約するにはプロダクションにも所属する必要があるため、プロダクション選びを慎重に行わないと登録して性病検査を受けたもののさっぱり仕事が回ってこないという可能性もあります。

またAV新法が施行される前からAV業界は自主的に適正AVを目指しており、AV業界はクリーンな業界になりつつありますが、なかには今もなお取り組みが道半ばなメーカーもあり、中小AVメーカーで制作されることの多い企画AVへの出演はリスク回避をきちんとやってくれるプロダクション選びが重要と思われます。