AVファンの嗜好、性癖は多種多様で、その期待に応える作品作りをするために、AVの監督、制作チーム、AV女優の多くは、真摯に取り組んでプロフェッショナルとしてAV制作をしています。
AV業界ではかつては出演強要やAV女優の人権を無視した撮影がごく一部では行われていたことは事実です。しかしながら2018年以降、適正AV(AV女優の人権に配慮した過程を経て制作され、正規の審査団体の審査を受けたAV作品)への取り組みが進められています。
AVを文化として定着させ、末長く楽しむためにも、出演者の人権を尊重した作品作りという取り組みは必須と思われます。

AV女優の人権を尊重しつつ、多彩なAV作品を制作するために、AVでは擬似プレイによる撮影が存在します。擬似プレイをわざとらしくみせない撮影技術や演出、熟練の技ともいえる小道具作りが現代のAVを支えています。

AVはファンタジー、舞台裏なんか知りたくない !という方はこの先の記事はご覧にならないでください。
AVの撮影では本当にセックスしてるの?
AVでは陰部にモザイクがかかるため、どこまでが本当のプレイなのかが判断しづらいこともあります。
近年ではどの作品においても必ず言えるのは「挿入は実際に行われている」ということです。
モザイクが粗かったひと昔前のAVでは挿入したフリで視聴者を騙せましたが、近年は実際に挿入して撮影することが主流となっています。

しかし、ここ数年でAVのモザイク精度はより向上したため、実際に挿入をしなければ視聴者が挿入していないことを見抜いてしまうためです。
AVの撮影では本当に中出ししてるの?
多くの場合、中出しは擬似演出です。
ピルを正しく服用すれば、妊娠する確率はわずか0.3%と言われています。しかしながら100%の避妊率ではありませんし、飲み忘れたり、飲み合わせの悪い薬と併用してしまうなどのリスクを考慮した場合、妊娠の確率は上がります。

AV女優にとって撮影でのセックスはAVファンを楽しませるためのショーであり、ギャラをもらうための仕事です。仕事でのセックスで妊娠してしまえば肉体的、精神的負担は計り知れません。
2018年からAV人権倫理機構が提唱する女優の人権に配慮した過程を経て制作され、正規の審査団体の審査を受けたAV作品、いわゆる適正AVという制度が始まり、大手AVメーカーのほとんどが2018年からAV撮影での中出しを自主規制しています。
AV人権倫理機構規則では中出しを禁止しているわけではありません。しかしながら、AV撮影における中出しは確率が低いとはいえAV女優を望まない妊娠というリスクにさらす危険性があるというメーカーの判断で自主規制が行われるようになりました。
2017年以前に公開された作品、または2018年以降でもIPPA非加盟メーカーの作品であれば本物の中出しが撮影されている可能性はあります。

擬似精液の作り方は、現場によってさまざまです。主に下記のような材料を用い、白濁色でとろみのある擬似精液が作られています。
擬似精液の材料
- 練乳
- 牛乳
- バナナ
- 卵白
- カルピス など
擬似精液は食品成分を主体として作られるため、口に入れたり顔にかけたりしても健康被害はありません。

擬似精液を用いることで、AV女優の安全を確保しつつリアルな演出ができます。
AVで擬似演出のあるシチュエーション
レイプ・痴漢系の作品
レイプ・痴漢系の作品には、女性が無理やり体を触られたり、犯されたりする描写があります。女性が大きな悲鳴を上げたり、泣いたりする描写も少なくありません。 ただし、ハードな撮影内容でも、すべて台本に基づいた撮影です。

ひと昔前のAV業界では、強引な撮影が行われるケースもありました。しかし、近年のAV業界ではコンプライアンスが重要視されています。
AV女優の了承なく強引な撮影をすれば、AVメーカーやAVプロダクションはすぐに業界から淘汰されてしまうでしょう。
レイプ・痴漢系の作品は台本という土台があって行われます、台本に基づいて撮影する分、女優の高い演技力が求められます。本当に嫌がっているかのような演技ができなければ、作品は成立しません。

リアルなレイプ・痴漢系の作品は、プロによる演技で成り立っています。
中出し系の作品
本番・中出し系の作品には、女性の膣から精液が溢れ出す描写があります。
しかし2018年以降、実際は擬似精液を用いることがほとんどです。
中出しがある作品でもほとんどが擬似演出であるため、出演AV女優が妊娠する心配はありません。
一般的な中出し演出
一般的な中出し演出は以下のように行われます。視聴者にわざとらしさを感じさせないカメラワークのテクニックが必要な手法です。
中出し演出のカメラワーク
- 射精直前に、一旦カメラを止める、またはカメラアングルを変える
- 女性の膣に擬似精液を注入する
- 再びカメラを回し、男優が射精をした演技を行う
- 擬似精液が膣から溢れ出すシーンを映す
3Pでの中出し演出シーンの例
1 . 射精が近づいたシーンでカメラを顔のアップにズームしていきます

2. ピストンを止めてもう一人の男優をフェラするアップのカメラアングルの10秒間でADが女優のオマンコにシリンジで擬似精液を注入します

3. その直後に激ピストンで射精(をしたフリ)! 擬似精液注入後は溢れてきてしまうので注入後の長いピストンは禁物です。

4. カメラはカットせずにパンして股間を写すアングルに!すると直前に注入した擬似精液がオマンコから垂れてきます。

途中でコンドームを外す演出
最初はコンドームをつけて挿入して「生の方が気持ちいよ」と誘惑し、コンドームを外して生挿入するという演出はAVでよく見かけます。生挿入を強調するために外したコンドームを胸の辺りに置くのが定番です。

生挿入を拒んでいた女性が快感にまけて生挿入を許してしまうというシチュエーションは男性にとって興奮材料となるためよく使われる演出です。生挿入されて「ああ、全然違う、気持ちいい」とゴム装着時よりも敏感にエロく反応するAV女優の演技力も必要な場面です。
この演出は 薄いコンドームを装着した上に普通のコンドームをダブルで装着しておくというだけの簡単なトリックです。


オカモト社、サガミ社の0.01ミリのコンドームはかなり透過度の高い透明であるため、その上に一般的な0.03ミリのカラーコンドームを装着するとモザイク越しには本当にゴムを外して生挿入したかのように見せることができます。
薄いコンドームでも根元部分は一般のコンドームと変わらないため、カメラアングルが下手だとモザイク越しにもチンポの根元部分で「あ、コンドームつけてるな」と視聴者にバレてしまう場合があります。
カット編集後にモザイクをかける工程は外注に出す場合が多いため「どうせモザイクがかかるからいいや」という編集担当者の怠慢です。上手いカメラマンと監督による作品はモザイク越しにもコンドームの存在を感じさせません。
半中半外の演出
実際に中出ししているように見せるために、カット割りせずワンカットで射精中にチンポを膣から抜いて外出しして再び挿入して膣内で射精するという演出をAVでは「半中半外」と呼びます。
実際のセックスでは全く意味がない行為ですが、AV特有の見せるための演出で、モザイク越しにも「中出し風に見せる」テクニックです。
AV女優の膣に擬似精液を仕込むことはできても外出し部分を疑似精液で自然に見せるのは非常に難しいため、視聴者は「これは実際に中出ししているな」と思ってしまいます。
なんと驚くべきことにこの撮影をするための擬似精液を射精できるディルド(男優のチンポに装着)が存在するのです。
筆者もこの特殊ディルドの存在は知らなかったのですが、2021年10月にSODを中心とした人気AVメーカーの130作品以上の無修正動画がダークウェブで流出し拡散した事件の際に、唯井まひろの「ナマのSEXって想像していたより何倍も気持ち良い!感度倍増イキまくり初めての中出しナマSEX 唯井まひろ」(2020年7月23日発売)でその仕掛けが無修正で知れ渡ってしまいました。
問題の半中半外シーン
1. 男優が「ああ、イクッ」と中出し(した演技)

2. 素早くオマンコからチンポを引き抜こうとするとき先端に肌色の謎の異物が装着されているのがわかります

3. これが擬似精液を射精できるディルド!しごくと中に仕込まれた擬似精液がピュッピュと噴出されるのがリアル!

4. そしてそのまま再度挿入!唯井まひろは「ドクドクしてる」と恍惚の表情を浮かべますが、これは台本に書いてある演技です。

5. カメラはカット割りせず、パンしてオマンコのアップを撮影しますが垂れ落ちてきているのは疑似精液です。

これは特殊ディルドも含めてモザイク越しにみると全くわかりませんでした。連続してカット割りなしで、ズームやパンでアングルを変えながら射精前のピストンから股間から精液(擬似)が垂れ落ちるまでを非常に上手に撮影しているので本当に半中半外で中出しされているかのような描写になっています。唯井まひろの演技も素晴らしかったです。
スカトロ系の作品
スカトロとは糞尿や排泄に性的興奮を覚えるフェティシズムのことで、スカトロ作品では大便を体に塗りたくってセックスしたり、大便を食べる描写もあります。過激な描写ですが、今もむかしも一定の需要があります。
スカトロ系の作品で主に用いられるアイテムが、ガトーショコラです。

ガトーショコラに適量の烏龍茶をまぶして形を整えると、実際の大便に近い物となります。
味はガトーショコラであるため、当然口に入れても問題ありません。
「恥ずかしい」という気持ちを除けば、撮影時の障害はほとんどないでしょう。
過激な演出のあるスカトロ系の作品も、実際は擬似演出でリアルさを出しているケースが多いのです。
潮吹き系の作品
女性の性器から大量の潮が吹き出す演出は、多くのAVに採用されています。
男女のセックスが盛り上がっているように見せるための演出です。
訓練を積んでいるプロの女優の場合、自分の意思で潮吹きができる人も少なくありません。
女性が潮吹きをコントロールできる場合は、実際に撮影中に潮吹きをしています。

ただし、なかなか潮吹きができない女性の場合は、ほとんどの場合が擬似演出です。
女性器の下側に潮吹き専用のチューブを仕込み、監督の合図で液体を噴射しています。
ぶっかけ作品などでまれに男性器の裏側にチューブを通してポンプで擬似精液を放出するという演出をする場合がありますが、挿入時に使用すると女性器を傷つける可能性が高いため、セックスの撮影に使われることはまずありません。
中には擬似精液を使用していない撮影もある
AVの撮影現場では、擬似精液が必須アイテムです。一方で、中には擬似精液を使用せず、実際に中出しを行う撮影もあります。
実際に中出しを行う理由は、よりリアルなセックスを演出するためです。近年は目の肥えたAVファンが増えたため、正真正銘の中出しを演出したい監督もいます。
しかしながら現代のAV制作現場では本物の中出しがあるか否かは出演契約の段階で制作者・出演者の合意のもとで撮影が行われます。強要されることは一切なく、嫌であれば断ることが可能です。
本物の精液を使用した撮影に参加するメリットは、ギャラが高い点ですが、低容量ピルの服用やアフターピルを使用することで確率はきわめて低いながらも妊娠のリスクがゼロではないことを理解した上で撮影を承諾するか否かを自己判断で決定すべきです。